We Are Frank Chickens / FRANK CHICKENS


日本のロック・ミュージシャンが海外でアルバムを発表するということは、今でもやはり珍しいことだと思いますが、フランク・チキンズは日本人2人のユニット。KazukoHohki、KazumiTaguchiのコンビです。コンビって言うと漫才みたいだな。しかしコミカルなところも多い音楽です。一曲目は「CheebaCheebaChimpira」。英語で簡単な解説が書かれていて、「チバ・チバは密輸のスラング。チンピラは下っ端のギャング。『デン』という秘密のギャンブルはディーラーがサイコロを投げて、”半”(EvenNumbers)”丁”(OddNumbers)”待った”(Wait!)と叫ぶ」と書かれています。なんだかいいかげんな説明だ。

2曲目は「Mothra」。怪獣映画の「モスラ」のフレーズを使った曲。「もすら〜や、もすら〜」というおなじみのフレーズ。A面最後の5曲目は「WeAreNinja」。「あんたも忍者、私も忍者、めつぶし投げてどろんどろん」というコーラス。「Ninjaは特別な技術を身につけたSamuraiのこと。日本政府は地方都市の反乱の種を見つけるために、Ninjaをエージェントとしてトレーニングした」との解説。「おてもやん」の民謡が挿入されている。

B面には「ShellfishBamboo」という印象的な曲「あさりーしんじみ/竹やー竹」という売り子の声がモチーフになっている。次の「Pikadon」では「"PIKA" is the sound of the flesh and "DON" is Japanese for the sound of something dropped. PIKADON was the name used by Japanese people for the atomic bomb before they knew the correct term. The new generation do not want see PIKADON」と解説されています。ここでは「死んだはずだよお富さん」「えらいこっちゃえらいこっちゃよいよいよいよい」が挿入。

曲の多くは、日本人なまりのカタコト英語と、日本語のエスニックな雰囲気の面白さが売り物です。そして最後の曲は「SakeBallad」。「This is a Japanese 'Enka' song. Enka is Japanese ballad full of emotion. In this song a hostess drinking alone in a bar (the favourite setting for enka) is thinking about her impossible love.」との解説。これは真剣に演歌です。

クレジットを見ると、なんとゲストにロル・コックスヒルまで入っていると書かれています。ほんまかいな。

このアルバムは1984年にKazRecordsというところから発売されたアナログ・レコード。たぶん英盤。

1998.12.26