現代音楽の作曲家、マウリチオ・カーゲルMauricioKagelの作品集「TheArdittiStringQuartetEdition」の続編にあたるCDです。「ZweiAkte」「Rrrrrrr...5Jazzstucke」「Blue’sBlue」の3曲が収められています。
「ZweiAkte」はサキソフォンとハープによる曲。サックスは吹息の音を効果音のように強調した奏法で印象的な効果を出しています。「Rrrrrrr...5Jazzstucke」は以前NHK−FMの番組「現代の音楽」で聴いたことがあり、私がカーゲルを知るきっかけになった曲です。副題が示すとおり、5つのパートに別れていて、ジャズの雰囲気を感じる曲です。クラリネット、サキソフォン、バイオリン、ピアノなどによって演奏されています。
「Blue’sBlue」はスクラッチ・ノイズとともにだみ声の変な歌(失礼)で始まる風変わりな曲。グラスに水を注ぐような音のコラージュも挿入されます。声はカーゲル自身によるもののようです。クラリネット、サキソフォン、アコースティックギター、バイオリン、そしてカーゲルによるグラス・トランペット(口笛のように聞こえるのがそうでしょうか)によって演奏されています。ブルースに基づいた曲で、映画の1シーンを見ているような気分になる、とても変った雰囲気です。
このCDはディスク・モンターニュDisquesMontaigneから1991年に発売された、仏盤のCDです。
1998.4.14